お墓について墓石について法事・法要について
- 生前にお墓を建ててもいいの?
- もちろん大丈夫です。
生前にお墓を建てることは「寿陵」と呼ばれ、大変縁起がよいこととされています。
生前にお墓を準備しておくことで、いざというときに家族に負担をかけないですむというメリットがあります。
また、じっくり慌てずにお墓を建てることができるので、後悔のない希望するお墓が持てることにもつながります。
- お墓を建てる理由は?
- お墓は亡くなった方の遺骨を大切に安置するためのものですが、遺された家族の人が故人を偲び追悼する場所でもあります。お墓を建てることは心の拠り所を持つことともいえそうです。
お墓は、単にお骨をそこに納めるだけでなく、そこに行けば亡くなった人を思い、精神的な対話ができる場所でもあります。
- お墓に耐震施工は必要?
- 東日本大震災でお墓が倒壊するなどの被害が各地でありました。
そのため、お墓に耐震施工をすることは常識になりつつあります。
基礎工事における耐震施工と墓石工事における耐震施工がありますが、基本的な耐震施工は標準装備されている石材店が多いと思われます。
契約時には事前に確認しておきましょう。
- お墓の費用は?
- お墓にかかる費用は3種類あります。
墓所の使用権料である「永代使用料」、墓石を組み立てて建立する「墓石工事代」、それから「年間管理費」です。
「永代使用料」は不動産のような土地の所有権ではなく、あくまでも使用権であることにご注意ください。
- お墓の掃除方法は?
- まず、お墓の周りのゴミや雑草などを取り除きます。
墓所に樹木が植えられている場合は、余分な枝葉をせん定します。
次に、墓石を柔らかい布などで丁寧に磨きます。
金タワシや洗剤などは墓石を痛める原因になりますので避けてください。
水洗いが基本ですが、急激に冷やしたり、水が凍結したりしないように、夏場や冬場は注意が必要です。細かいメンテナンスは石材店にご相談ください。
- 種類によって墓石の値段が違う理由は?
- 石材も他の一般的な商品と同様に、基本的には市場の需要と供給のバランスで決まります。
大量に採れる石材の場合は大量に流通することができるので、価格は安くなる傾向にありますし、その逆に、少量しか採れない稀少価値の高い石材は、価格は高くなる傾向にあります。
また、同じように見える石材でも、品質によって価格に差が出てきます。
- 墓石の品質は何で決まるの?
- 墓石には耐久性が求められます。
年数が経っても建てた当初とあまり変わらない石材が優れているとされています。
逆に、年数が経つと色が褪せたり、変色してしまうものは、一般的に好ましくないとされています。
石材の耐久性は硬さや吸水率によって変わってくるため、それらのデータが石材の品質を測るための目安となっています。
- 墓石の種類について教えてください。
- 墓石として最もよく使われている石は花崗岩で、そのほかには、安山岩、閃緑岩(せんりょくがん)、斑れい岩(はんれいがん)などがあります。
御影石(みかげいし)という名前は主に花崗岩を指している呼び名ですが、閃緑岩や斑れい岩に分類される黒い石も黒御影石と呼ばれています。
元々は神戸市の御影地方で採れた花崗岩に御影石という名前が付いていましたが、それが全国各地の花崗岩にも使われるようになったといわれています。
- 黒御影石と白御影石にはどんな違いがあるの?
- 地質学上は、岩石がどのように形成されたか、主成分はどのような鉱物で構成されているかによって、石はさまざまに分類されています。
黒御影石も白御影石も、硬さと低い吸水率を持っており、墓石には適しています。
東北では黒御影石に人気がありますが、関西では白御影石が人気です。
石の色は好みで選べばいいのです。
黒や白のほかにも、外国から取り寄せたさまざまな色の石が使われています。
- 実家の墓石を居住地の近くに移すことはできる?
- はい、できます。ただし、お墓の引越しをする場合には、墓石の解体費用、運搬費用、設置費用がかかってしまいます。
実家がかなり遠方にあるという場合には、古い墓石を処分し、新しく墓石を建てたほうが経済的になることもありますので、その点はご注意ください。
- 墓石の形は自由でいいの?
- 法律的には墓石の形に特に決まりはありません。
ただし、墓地によって高さ制限があったり、ある程度の形が決められている場合もありますので、お墓を建てようとする墓地での確認が必要です。特に芝生墓地の場合は形と大きさが決められている場合があります。
墓石の形を大きく分けると、和型墓石と洋型墓石に大別できますが、自由な発想で設計したデザイン墓石も増えています。
- お墓は建てなければならない?
- 法律で決まっているのは、遺骨は墓地や納骨堂に収めなければならない、ということだけです。
これが意味しているのは、遺骨を公園などに勝手に埋めたり、電車の中に放置してはいけないということになります。
そのことから、お骨はお墓に安置するものだというしきたりがあります。
その一方で、海などに遺骨の粉を撒く散骨を一部では実施されています。
これは葬送の新しい形として市民権を得てきていますが、違法でも合法でもない法律が規定する対象外となっています。
- 戒名は付けなければならない?
- 亡くなったら必ず戒名や法名を付けるものだと思い込んでいる方もいますが、絶対に付けなければならないものではありません。
特定の宗教を信仰しておらず、檀家にもなっていないという場合には、戒名を付ける必要も理由もないでしょう。
ただし、戒名は仏門に入った証として授けられるものですから、檀家となっているお寺や帰依している宗教がある場合には、戒名も含めてそれぞれのしきたりがありますから、それを尊重する必要があるでしょう。
- 戒名料の相場は?
- 戒名を授与されたときにお寺に対してお布施をするのが本来の形ですが、お寺によって一応決められている場合もあります。
事前にお寺に直接訊いてみるか、石材店に相談してみるのがよいでしょう。
- 檀家の義務は?
- お寺は檀家からのお布施や護持会費、寄付などによって成り立っています。
檀家になった場合はそのお寺を護持する義務があります。
その一方でお寺の施設を檀家は利用することができます。
- 開眼法要とは?
- 開眼法要は魂入れとも呼ばれています。
仏教ではこの儀式によって初めてお墓は礼拝の対象となります。
開眼法要は納骨法要と同時に行われるのが一般的ですが、寿陵の場合などはお墓が完成した時に行うこともあります。
- お墓の向きに違いはあるの?
- お墓は東向きが良いとか西向きが良い、あるいは南向きが良いなどといわれることがありますが、特に根拠はないようです。
家屋の場合には日当たりが悪いことから北向きがあまり良くないということはいえるかもしれませんが、お墓の場合には特別気にする必要はないでしょう。